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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第14章 〜探しモノ〜



「───なるほどね。これで最近の君が酷く落ち込んでいた理由が分かったよ。きっと僕の想像を超えた手荒い警告ばっかり受けたんだね」


コナンに全ての事情を聞き、把握できた安室の言葉はとても他人事で淡白な返事を返してきた。皿洗いは既に終えている。一応苦笑いでコナンの事を見ているものの、それは哀れみよりも仕方がないという悟り、矢張りかという畏怖と安堵、そして自業自得なのだと無言で訴える目をしていた。内容全てが安室にとっても同意する他ないものなのだ。そんな安室の様子に、コナンはある確信を持つ。そもそもこれを確認すべくこの話題を振っていた


「……じゃあ安室さんは、麻衣さんの事を何処まで調査したの?」

「彼女が一般的に公開出来る範囲だと思うよ。ご実家と神社の歴史、由緒ある巫女の血筋であること、それから彼女自身の個人情報だけさ。後は国家機密に触れてしまうし、警察官が反逆罪だなんて洒落にならないからね」

「そ、そうなんだ……」


既に分かっていた答えだったが、その言葉は決して浅くはない心傷を抉る。彼はコナンや沖矢と違い、きちんと彼女の立場や我が身の危険を理解するや踏み止まれたらしい。自身も機密を抱える日本の警察であるからだろう、結果的にその認識は正しかったとコナン達が証明くれた。とは言え、出来れば犠牲になるのはFBIだけで良かったのに、と安室は思わないでもない


「……好奇心は猫をも殺す。僕や赤井秀一もそうだ、そして君にも生命に関わる重大な秘密がある筈だ。彼女達も同類なのは調査で警告文が出た時や、一緒に警視庁にいた時だって話が出ただろう。だから今後は知っても問題ない事、詮索してはならない事をきちんと見極めないといけない」


そんな厳しい言葉とともに、一層気まずそうな暗い顔で俯く幼い少年の頭を撫でた。既に麻衣の護衛達から脅し紛いな警告を頂いている以上、彼女が赦している事もあって最低限の説得だけで十分と判断したのだ


「それに君を含め、少年探偵団の子達を注意したのも同感だ。彼女が指摘する部分は勿論、誰かの死体や罪悪行為、堕落した不幸を日常的に見慣れる事が良くない。これは老若男女問わず、全ての者に言える事だ。君ならそれも十二分に理解できるだろう?」

「……うん」


数日前の麻衣と同じく、優しい声音で語った安室にコナンが悔しげな顔で頷いた
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