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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第14章 〜探しモノ〜



ところが肥前から聞いたぶっきらぼうな言葉は、そんな麻衣の背中を「やりたいようにやればいい」と後押ししているもので。それをすぐに解釈できなかった彼女は困惑のあまり硬直した

もちろん本音を言うと、大事な友人達が音信不通になって当然心配したし、手助けできるならばしたくて堪らない。姉の明美がどうしているか、妹の志保に一体何が起きたのか。今更気付かなかった事にしたくはないのだ

そんな麻衣が決断を示すよりも早いタイミングで、今度こそ「長谷部です」と名乗りハーブティーを用意した彼が執務室の障子前に正座していた。思わず速いと感じるあたり、流石打刀最強の機動力と言うべきか。これにハッと気づいた麻衣が慌てて「どうぞ」と一言出して、再び肥前を見た時には気持ちの整理がついた様で強く凛々しい瞳だった


「なっ…!肥前、貴様、こんな時間に仕事でお疲れの主と面会など…!!」

「長谷部、私は気にしていません。それより清光と今剣を呼んで来てください。私から大事な話があると」

「は、はい……」


障子を開けた先で、肥前が座っているのを見つけた長谷部が彼を怒鳴りつける。しかしその説教を麻衣に遮られて、言伝を命じられた長谷部は地味にショックを受けていた。そして長谷部が一旦麻衣の卓上にカモミールティーを置き、再び『起動お化け』と称される速さでこの本丸の初期刀と初鍛刀を呼びに駆けて行った











麻衣の実家がその様な状況に至っていた翌日。コナンは一人ポアロを訪れ、この日シフトに入っていた安室とカウンター席で深刻な話になる。安室はキッチンで皿洗いの手を止めぬまま聞いていたが、別に興味ないとか適当に接待しているわけではない。何故なら他でもないコナン自身が、そのまま話を聞いてほしいと望んだからだ

そんなコナンは普段の幼子らしい見事な演技もなくて、落ち込んだ様子で俯いたままある出来事を語ってくれた。それを安室も、自身の本職である公安警察として、降谷零の顔に戻り真剣に話に聞き入った。コナンは安室の事情を把握している数少ない人物の一人だ。同じ犯罪組織に牙を剥ける協力者であり、同時に身命を賭して守る大事な国民でもある

そして何処か気落ちしているコナンから話を聞くに、その原因の出来事には安室が数回会った程度の少女と護衛達の姿があった
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