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【刀剣乱舞】波乱万丈、犯罪都市【名探偵コナン】

第3章 〜全てはここから始まった〜





その後、四人に興味を無くしたコナンは視線すらもよこさなくなった。すると、四人の内の白い男───『五条国永』が目だけでコナンをチラリと見遣り、何やら机に両肘をつけると組んだ両手に顎を乗せた。そして、怪訝そうな顔つきと瞳で警戒を滲ませ観察すると、軈て不敵に笑った国永が声を潜めて感心し乍ら機嫌よく仲間に話しかけた


「はははっ、こいつぁ驚かされたぜ!なぁ、君達はあの子を如何見る?先刻は不躾な目で俺たちを見てたが、よく見りゃ面白い魂と器だ」


そう言われ、残りのメンバーである『榊麻衣』と『源剣』と『沖田清光』は、感じる気配や視線だけでコナンの方を一緒に視る。因みに席は国永と清光、麻衣と剣が横並びになり、後者が最奥の位置に座している。これは如何やら、コナンの行為を気配がしっかり認識したらしい。
が、一方で国永が面白いと評した『魂と器』に関する話は、麻衣だけ一人分からないのかキョトンとなって首を傾げた。
それ故、


「……え?あの子そんなに変なんですか?」

「うんうん」

「そうだぜ?」

「はい!それもすっごく…!」


と、麻衣が不思議そうな顔で問うたら、三人が即答で是と言ったのだ。それも一切の迷いも無く。


「(だって俺らがあの子を見たら、中身と器が合ってないんだ)」

「(それも容姿は六つか七つで、中身がそれ以上に歳をとってる。おそらく十七、十八だろうさ。何とも不思議な驚きだろう?)」

「(でも、それなのにへんなんです。ぼくたちみたいな『じんがい』のけはいや、『のろい』といったたぐいのものも、いっさいなにもかんじません)」


然も、こうして三人の意見をこれまで以上に声を潜めて読唇術を駆使し乍ら、麻衣に正確に伝えていく。すると案の定、此れらの報告を受けた彼女は「えぇっ…?!」と驚き目を見開いた。何故なら、それは事実とするなら摩訶不思議な話だから。聞いた内容が普通じゃないし、理解するのに時間もかかる。

……だが、戸惑いを隠せない麻衣と違って連れの三人は事も無げだ。と言うのも、彼らは他者の事情を無闇に探る性格じゃなく、彼らが護衛する愛しい主───麻衣の性格も同じである。故に清光は、


「……ま、人間生きてりゃ色々あるでしょ。人生成るように成るのが道理で、他人が干渉する事じゃないし」
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