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【最】共に居る

第1章 思い出


「悪いな」
「悪いと思うなら付き合ってください」
「・・・・運動が必要なのはもっと別にいんだろ」
と悟浄に目線をやれば
「俺を見て言うなよ」
そんな悟浄を放って、
「あ、俺コウメイに青竜見せてもらってこよーっと!」
と悟空が部屋を出る。
「ジープも行こうぜ!」 
そう言われてジープが八戒を見つめれば、いいですよと言われて悟空と共に部屋を出る。
「・・・・バカ猿」
そう言って買ってきた新聞を広げる三蔵に
「いやいや、お兄さんは話すことあんでしょーが」
と悟浄が言う。
「関係ねぇ」
の一言が返されても
「あのコウメイさんは、知り合いなんですか?」
と引かぬ八戒に三蔵はため息をつき
「似ているだけだ」
と一言。
「誰にだよ」
そう聞いてくる悟浄には目もくれず
「妹弟子だ」
とまた一言で二人には意外な返答をする。
「妹だぁ?!」
「失礼ですが血の繋がりは・・・」
「ねぇ」
「あってたまるか!あんな美人候補ちゃんがこんな生臭坊主の妹とか可哀想だろ!」
「それは関係ないでしょう悟浄」
と笑う八戒にむすっとする三蔵。
「似ているだけだ。あいつは銀髪だからな」
師匠が拾ってきた頃は特にそうだったが昔からあんな風に、冷たい感じのある奴だった気がする。それからはだんだんと明るさを取り戻して
「江!!」
そうやってこちらを呼び、長い髪も切られ、師匠か俺の後ろによくくっついていた。今思うと悟空を連れ帰った後にも少し似ているかもしれない。
「本当のお名前は?」
「・・・・」
「おいおい、おいおい、忘れたってか?」
痛いところをついてくる八戒と悟浄に無反応でいると
「マジかよ。最低な兄貴だな」
と悟浄は引き笑いしつつ部屋を出ていってしまった。
「五月蝿ぇ」
と三蔵が言えば、八戒はどちらも仕方ないですねぇとため息をついた。
あの歳で女児を連れて下山するのがどれ程大変だったか。
山賊にも妖怪に襲われ、あいつを守りながら一緒に旅をするのは無理に思えた。だから途中で夫婦に預け
(師匠の名を預けた)
それは小さな二人の約束となり、片方は今でもそれを守って生きていたらどうか?
(あのぐらいの歳頃になるか・・・・)

さて、真相はどうなることやら。
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