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【最】共に居る

第5章 戦


まれに見ぬ自分へのザコ扱いに
「はぁ?!俺だってイケる口だしっ!」
と如意棒を出して妖怪達に向かって行けば、棒先にいた妖怪達がどこからともなく飛んできた鎌の刃により斬殺された。
全員が辺り一面の赤い海に驚いていると
「俺の方がイケる」
と血まみれの錫杖とドヤ顔の悟浄。
「なに張り合ってるんですか」
と八戒が顔を出し、三蔵も現れる。
いきなりの惨劇に驚く妖怪達だったが三蔵を見るなり
「三蔵だ」
「三蔵一行だ!」
「やっぱりここに居やがった!!」
と騒ぎ立て、その様子に
「あぁ、やっぱり僕達のファンでしたね」
「女の出待ちなら歓迎なのによー」
「早く帰って飯食いたい!!」
と通常テンションの一行。
そして、どう反応して良いか分からない名とショウを放って
「・・・・ちゃんとしてやれ」
と三蔵が吐き出した煙草の煙を合図に三人がその妖怪の山に向かっていく。
次々と倒れる妖怪達。
そして、ショウも参戦し、名も参戦しようとしたその時
「きゃっ!」
と驚きの声と
「こいつの命が欲しければその巻物をこっちに渡せっ!!!」
そう名を捕らえた妖怪が一行に叫ぶ。
「でたでた。なんとかなんねーのあの台詞」
「きっとあれが決め台詞な台本か何かあるんですよ」
「・・・・」
大人組の塩対応に妖怪はカッなり、持っていた刃物を名へ突こうとし、攻撃をと思った一行に
「大丈夫だっ!!」
とショウが声をかける。
「つーか三蔵達も動けよー!」
その間も戦いを続けていた悟空達。
さらに相手にされないその妖怪もいたたまれなくなったのか
「けっ!なにが大丈夫だ!」
と勢い付き、名に刃を向け
「こんな女に・・・何・・も・・でき・」
・・・・・ドサッ
座りこむ妖怪。自身の身体が痛む箇所を見れば血が流れ、
「大丈夫なんだよ」
と見下してくる名の手には長い刃がスルスルと短くなっていく刀が握られていた。
「この女っ!調子乗ってんじゃねーぞっ!」
その様子に後ろから迫ってくる仲間であろう妖怪達。
今度こそは危ないと思ったのと同時に響く銃声。
「だから・・・・・大丈夫なんだって」
依然冷静でいる名の手には一丁の拳銃と、ドサリと地面に倒れる妖怪達。
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