第5章 戦
戻って、三蔵一行側は門の前で立往生中だった。
「ちょっと飛ばしすぎだったんじゃね?」
「ですが皆さん避難されて道も空いてましたし大丈夫ですよ」
そーゆー事ではと悟浄がジープの後部座席で言う横で
「ですから今門を開けるのはっ!」
「良いから開けろ」
と三蔵と門番が言い合う。
「ほら、早く開けろって!」
「いや、しかしっ」
「名が危ねーんだって!」
「ですがっ」
と悟空が参戦しても埒が明かない。
そこに八戒も参戦し、三人に言い攻められる門番。
「俺達だから大丈夫です!で開いたら話になんないっしょ」
と言う悟浄に・・・・
「開いたな」
とジープに揺られ門の外を走る一行。
「やっぱ八戒が居ると違うのな!」
そう三蔵を見て笑う悟空に
「猿の話なんかきかれねぇーもんな」
と悟浄。
「悟浄よりは俺の方がぜってー開く率は高いって!」
「はっ冗談!つーか率とか言ってんじゃねーぞバカ猿!」
「言ったなー!」
お決まりのやり取りに
ガウン!ガウン!
とお決まりの銃声、そして
「そんなに体力ありあまってんなら走って行くかてめぇら!!!」
お決まりのお叱り。
車をとばす八戒もさすがに森の奥まで行くとジープが使えず徒歩になる一行。
「名どこだー?」
「この辺りなんだろ?」
と探し出して間もなく
ガウゥゥン!
と銃声が響き、直ぐ様皆その方向に足を向ける。
そして、先頭をきった悟空が名とショウを見つけ
「あ、いたいたー!」
ガサガサと草むらから出ていくと、現れた悟空に驚く名達。そして、悟空が後ろにつづく八戒達にも声をかけようとした途端
「来ちゃダメ!」
と名の声
「え?」
と悟空が不思議そうにした瞬間、
「なんだこの餓鬼!!」
と辺りを一瞬で妖怪に囲まれる。
一般人を巻き込めないと焦る名達とは裏腹に
「あー腹へったー!!名全然見つかんねーだもん」
やっといたー。と名の手を取りぶんぶん振る悟空。
「悟空!なんでここにっ」
焦る名に、
「戦えない奴は邪魔だ!!」
とショウにも言い切られ、
「人間が一人増えて嬉しい限りだ!」
と言ってくる妖怪達。