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出久のサイドキックを目指す少女

第2章 ヘドロ編


ヒーローは誰にもなれる職業じゃない。

しかし今ではヒーローなんて腐るほどいる、ヒーロー事務所も地区ごとにたくさんある。

有名なヒーロー、無名なヒーロー、強いヒーロー、強くないヒーロー色々なヒーローが世の中にはたくさんいる、もはやメジャーな職業と言っていいほど人気な職業。

そう、言い方を変えればそれなりにいい個性があれば誰でもなれる。

本来の意味をなくしているヒーロー。
私は今の社会があまり好きではない。

個性が蔓延るこの世界、誰もがヒーロー目指すこの社会、私は好きじゃない。

ヒーローは個性より、もっと大切な要素がいると私は思う。

だけど多くのヒーローはそれを忘れている。

幼い頃私は誘拐されてしまった、裕福な家庭から生まれた私を使って身代金を要求しようとしたらしい。

その時私は4歳だった。

親は勿論焦って大金を用意したし、沢山のヒーローに救助要求も出した。

うちは世界でトップを誇るサポート会社、あの雄英とも連携をとっている一流企業。多くのヒーローは我が家と仲良くなれるよう協力した。

だがみんな現場に駆けつけると、ナイフを首に当てられた私がいた。

それを見たみんなは戸惑った、私に何かがあれば私の父に逆恨みされる恐れがあるから。

「このヴィランに対応できるヒーローはいないのか!」
「早く助けないと来夢お嬢様が!!」
「万が一救助に失敗してしまったら我々の負える責任でわないぞ!!!ここは万全の準備を」

そうやってみんなは私の前で言い争いを始めていた、勿論幼い私では理解のできないことだった。

長い間ずっと怖い思いをして、ようやく希望が見えたと思いきや、ヒーローは只々自分の利益を考えて動こうとしていた。

犯人はそれを楽しそうに見ていた。
彼の言った言葉は今でも忘れない。
「ヒーローは君を助けてくれないね。」と私の耳元で囁いていた。

彼の手元にありナイフは私の首にゆっくり刺さった時。

私はオールマイトに助けってもらった。

その時私は知った、この世には本物のヒーローと偽物が居ることを。


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