第2章 ヘドロ編
「おまえさァ幼馴染なんじゃねえの?」
「流石に今日のはやりすぎ」
「俺の道にいたのが悪い」
なんとなく歩いてたら中学生3人の会話が耳に入った、ふと振り返ると目つきの悪そうな悪人ズラの少年が勢いよくペットボトルを蹴り飛ばしてた
「ガキのまま夢見心地のバカはよぉ、見てて腹がたつ...無個性のくせによお」そう彼は不機嫌そうに言った
私は何故か脳裏に朝出会ったもじゃもじゃ頭を思い出した、無個性なのにヒーロー志望か...
悪人ズラの少年がなんか仲間に向かって怒鳴ってるその時だった。
ネバネバした怪物が彼に襲いかかった。
その時何を思ったのかはわからない、気づいたら私は彼を押し倒して、あのヴィランに捕まっていた。
とっさにさっきあの悪人ズラの少年の髪をもぎ取って食った、爆発系の個性、攻撃力のあるやつで良かった!
たくさん爆発を起こしたが思ったようには効かなかった。
悪人ズラの少年は私を助けようとしたのか個性を使おうとしていたが生憎私の個性は一時的に奪う拝借という個性でね
あの少年は今絵に描いたのような無個性になってる、らしくなく墓穴を掘ってしまったようだ
悪人ズラの少年の連れは尻もちしながら私を見ていた
ネバネバした気持ち悪いものがどんどん私の体の中に入ってくる
悪人ズラの少年は何かを決心したのか、彼は連れと共にこの場を走り去った。
それを見てなぜか涙が出てきた...ああ、私はなにをしてるのだろうか...
苦しい...、苦しい...
私を置いてかないで
私を助けてよ
苦しいよ...
苦しい