第5章 未来
「今日は任務ナシになった」
ペルソナが現れて言った言葉。
そう。それだけ言って寮に帰った。
任務がない日は私の病む日
誰も必要としてくれないって考えてしまう。
お嬢様今日サボりかしら
ウチはあんな人知らんで分からへんけどサボりとちゃうん?
って言葉が次々と言われる。
私はそれを無視して寮に戻った。
バフッ。
布団の上に飛び込む。
なんで私ばかり…そう思いながら枕に顔を埋めて声を殺して泣いていた。
しばらくすると
㌧㌧。
扉が 叩かれ中に人が入ってきた。
「棗今日は帰って…」
私はどうせ棗だと思った。だけど
「五十嵐俺ルカだよ」
……ルカ?なんでルカが居るの
苗字で呼んでる時点で記憶は忘れてる。なのになんで来たの。
私はルカを睨んで
「何しに来たの」
冷たく低い声でルカを突き放す。
「棗に五十嵐の部屋行って話してくれって」
なんだ。棗に言われたのか。
話す事も何も無いのに。私はルカの傍に居たいけどこれを望んだ訳じゃ無いのに
「話す事ないよだから帰ってよ」
私はさっきと同じように突き放す。
そうすればルカが帰ると思ってた。
「悲しそうな顔してるのに五十嵐をほかることは出来ないよ」
そう言って微笑むルカ。
ズキン。心が痛い
その笑顔はいつも誰に見せてるの?私以外にも見せてるでしょ…
そう思ってたら
「抱い…てよ……」
そう言いながら私の目から涙が零れた。