第4章 過去
ここからは過去の話になります
「今日転校してきた五十嵐紫苑です仲良くしましょう」
先生からの自己紹介で席に座る。
小学生だからかみんな直ぐに仲良くしてくれた。
けれど両親死んでるんだって
殺したって聞いたよ噂が直ぐに広がった。
確かに私はお母さんもお父さんも自分のアリスで殺した。制御が聞かなくて神獣を出してバキとかとりあえず怖い音、骨が割れる音を聴きながら食べられてくのを見てた。
そんなのを見てから怖いよりもどうしようよりも神獣で凄いんだなって思えた。
だから噂で嫌われようと虐められようと泣くこともしなかった。
もし何かあれば殺せばいい。
頭ではずっとそれを思ってたから。
「おい、吸血鬼野郎」
……?
棗が声をかけてきた。
炎のアリスなんだよねアリス同士仲良くするか
その時はそう思った。
棗と仲良くなるとルカとも仲良くなった。
「五十嵐はずっと俺の傍に居たらいいよ」
そう言ってルカが微笑む。
私はその言葉の意味も分からず頷いた。
「ばーか俺といる約束してんだよ」
棗が馬鹿にした笑いで私達に言った。
その時も私は笑って頷いた。
そんなある日街が燃えた。
きっと私を追っている仮面野郎の仕業だ
直ぐにそう分かって森の中に逃げて行った。