第3章 私と棗
「ほなまよろしゅうな紫苑!」
蜜柑が握手をしようと手を出してきた。
私はそれをシカトする。
馴れ馴れしい女が1番嫌い。
初日に関わるなまで言って合ったのに…。
「紫苑ほんま人嫌いやんなルカぴょんには懐いてるんに…
いつかうちにも笑顔見せてな?」
懲りずに話しかけて来るから私はムカついて特力系クラスから出て行った。
やっぱりあの笑顔が嫌い。
無理に仲間に入ってこようとしてる所ホントイライラする。
そう思いながら北の森の近くの木に登ろうとした。
「あ、クソ猫」
木の上登るとそこには棗が居た。
思わずクソ猫とか言ってしまったけど謝る気は無い。
「うるせぇお前なんで来た」
ぶっきらぼうに言う棗。
私は何も答えずに棗の隣に座った。
チッ。って舌打ちが聞こえたが聞こえなかった事にしとこう。
「お前…ルカと付き合ってんのか?」
…は?
何言ってんのこいつ頭おかしいんじゃないの?どこからそうなったんだよアホかよこいつって思ってたら顔に出てたのか
「アホじゃねぇよお前よりはな」
って返ってきたから余計ムカついた。
「首どう見てもお前に噛まれた痕ついてんだよ」
あ。そうか。私がルカの血を分けてもらってるから痕が付いてしまってるのか。
すぐに痕は消える筈なのに何故消えない?
今までの人間なら簡単に消えたんだけどやっぱりアリスだから少しは抵抗の力が体に有るんだろうか?