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後悔の時渡り【ドラクエ10】

第2章 再会


「エテーネルキューブを作るには入手困難の3つの素材がいる。1つ目はアルケミダスト。この時代に優秀な錬金術師と出会えたのは幸運だった。」

アルケミダスト…?

優秀な……錬金術師。

なんか聞いたことあるようなワードだなぁ。
まぁ、いっつも似たようなもの集めてるし気のせいか…。

「2つ目が時の球根。これも錬金術でどうにかしようと悩んでいたが…。」

クオードがこちらに歩みよってくる。

「お前のおかげで手間が省けた。どうやって手に入れたのかは分からんが、相変わらずお前はモノ探しの天才だ。」

「……ねぇそれほめてる?」

「ほめてるさ。」

なんか使いっ走りみたいでやだなぁ。
……まぁ、時渡りで過去を巡ってからそんなことしかしてないんだけどさ。

「そして、3つ目がボロヌジウム。時渡りの力と莫大なエネルギーを内に封じるキューブ外装の素材じゃ。ボロヌス溶岩流から採掘される希少な鉱物資源でな。魔力を宿し、とこしえの輝きを放つ。」

ウルタ皇女の顔が暗くなる。

「ガテリアは国の宝であるボロヌジウムを譲るはずもなかった。交渉で済むならどれだけ良かったか……。結果的に、ボロヌジウムを手に入れるためにかの国へ侵攻し、滅ぼすほか無かった……。」

それが正しかったのか……。
と、ウルタ皇女は俯く。
そんな彼女を安心させるべく、肩に手を乗せ、クオードは喋り出した。

「ウルタ皇女、そもそも戦争を仕掛けてきたのはガテリアなんですよ。滅亡したのも当然の末路です。」

クオードさん……なかなかえげつないこと言いますなぁ。

「前皇帝、ジャ・クバ様を殺したのは…ガテリア王国第1子の皇子。悪鬼ビャン・ダオなのですから。」

「ぶっ!?!?!?」

ビャン・ダオって…アイツじゃん!
あのめちゃくちゃ振り回してくれたあのドワーフじゃん!?

…でも、アイツにそんなことが出来るだなんて、思わない。

正義感強くて、ガンガン突き進むような奴だもん…。
そこには納得がいかなかった。

「どうしたんだ、テレサ。」

「なんでもない…。」

クオードによると、ビャン・ダオは和睦を深めるため、ウルベア帝国にやってきた。…だが、信頼を深めたところで、ジャ・クバさんの皇室で命を奪ったらしい。

うーん…なんとも想像しがたいなぁ。
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