第2章 再会
ウルタ皇女が見せたいものがある、と開発中枢庁へとやってきた。
4階は決められたもの以外入れないところ。
ちょっとワクワクだ。
「……そんな、あなたが私の言葉を信じてくれたからここまでやってこれたんですよ…。」
「グルヤンラシュ…。」
あー、あんまり見たくない光景だ。
……てか、私は何を嫉妬しているんだろう。
いきなりこの時代に現れて、そんな感情になること自体おこがましくない?
私が近づくと、2人はこちらをみた。
「あー…お邪魔でしたかね、ははは…。」
情けない声を出して笑うと、ウルタ皇女は「何を言ってるんじゃ!」と怒ってしまった。
「……で、見せたいものって?」
「そうそう。見せたいものとは…これじゃ。」
そう言って彼女の指は上をさしていた。
…え?
液体の中に…。
エテーネルキューブ!?
「これこそが歴史改変の夢を叶える時間跳躍制御装置『エテーネルキューブ』」
クオードはこれで時渡りを…。
じゃあ、ウルタ皇女は?
…ううん、出来るようにするんだよね。
時渡りはエテーネの力を持つものしか使うことが出来ない。
だからドワーフであるウルタ皇女は普通じゃできないはずなのだ。