第2章 旅医者の女
「しらほしーーーー!!」
王宮へ帰るとネプチューン王が号泣しながら出迎えた。
余程心配だったのだろう。
リュウボシとマンボシはそんな父親を宥めながら、行き帰りで起きたことを話していた。
「お父様、ご心配おかけしました。無事お母様のお墓参りを済ませてきました。
久しぶりのお外、楽しかったです!」
「おぉ、そうか。よかった、よかった。
よくぞ無事で帰ってきたじゃもん。ヨシタカ、ユリ、赤髪殿、しらほしの護衛、感謝する。」
ネプチューン王は深々と頭を下げた。
「こちらとしても良い観光になったのです。頭を上げてください!」
「しらほしの友達として外に出られて、こちらも嬉しかったのです。ネプチューン王。外出の許可を出してくださり有り難うございます!」
兄上と共に弁解するも、頭をあげないネプチューン王。
よほど、しらほしを外に連れ出せなかったことが心苦しかったのだろう。
「白髭とて、こちらに来る頻度は希だろう。
ユリは白髭でも俺たちの船でもない、商戦の護衛として船に乗る。
これから、デッケンを倒せるまで、次にいつ出られるか解らないからな。
探して倒してやりたいが、俺の見聞色でも、今日一瞬感じた以外全くだった。」
「厄介な相手じゃもん。
赤髪殿の心遣い、まことに感謝じゃもん。護衛してしらほしを連れ出してくれて助かった。
明日発たれるのか?」
「あぁ。ここは白髭の縄張り。あまり長居しては奴に迷惑になる。」
「そうか。ならば、今夜は送迎の宴をせねば。ディルバリーとの交渉も成立し、地上との繋がりも増えた。」
すると賑やか大好きなこの人は、急に子供みたいな笑顔になってそうか!ありがたいと言った。
ネプチューン王が、シャンクス似聞こえないくらいの声で
「解りやすくて現金なやつじゃもん....。」
といって呆れていた。