第2章 旅医者の女
翌朝には、魚人島 竜宮王国についた。
歓迎してくれた兵によって私たち一行はディルバリーの皆と共に案内され、竜宮城へ向かった。
城に着くと広間には、ネプチューン王と王子達3人が待っていた。
「よくぞ、来てくれたじゃもん。長旅ご苦労じゃったもん。」
「ネプチューン王、我々白髭の敵の身でありながら、ここまで歓迎していただき、恐れ入ります。」
シャンクスがネプチューン王の前に跪く。
「ヨシタカとユリの義兄じゃもん。遠慮はいらん。ゆっくりとしていくとよい。」
「はい。感謝します。」
「お久しゅうございます。ネプチューン王。そして、フカボシ王子、リュウボシ王子、マンボシ王子も、出迎えていただき嬉しゅうございます。
こちらに顔を出さない間にご立派になられ、見違えました。」
「それは、ヨシタカ、ユリも同じだ。
見違えたぞ。立派になられた。」
「ネプチューン王、フカボシ王子。しらほし姫、オトヒメ王妃は御不在でしょうか?」
ネプチューン王、王子達、皆が暗い面持ちで黙り混んでしまった。
「ユリが白髭と最後に来たのは、そなたが研修に出ると言っておった日じゃったもん。
その次の年、例の署名演説の日に.......、
何者かによって
オトヒメ王妃は暗殺されたんじゃもん。
その数ヵ月後からバンダーデッケンがしらほしへの求婚を断られた事がきっかけで、ストーカーのように求婚して、しらほしの命を狙うようになったんじゃもん。
奴はマトマトの能力で所在が掴めん所から斧を飛ばし続け、しらほしは今は硬殻塔に軟禁状態じゃもん。」
「いらぬことを聞きました。申し訳ございません。暗殺者の目星は立っていないのでしょうか?」
「いや、お主らには知っておって貰いたいんじゃもん。
暗殺者は.....目星は全くじゃもん.....。すまない。気を悪くさせてしまった。
しらほしは、ユリとヨシタカに会いたがっていたじゃもん。
あとで行ってみてはくれないか?
なんせ、ずっと軟禁状態。外で友をつくることができない。
たのまれてくれるか?」
「「勿論に御座います。」」
兄上と私は頭を下げた。
ディルバリーのボルさんは、ネプチューン王と商談。
王子達と私たち兄妹3人で硬殼塔へ向かった。