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使命と約束[ONE PIECE]

第1章 幼い士族が抱く使命ー序章ー


おでん様は出国は某に任せよと仰せられ、
決まると拙者を呼び全貌を仰せになった。

「義久の子3人は、我が戦友シルバーズ・レイリーの預りと成す。しかしながら、レイリーも引退した身。船がござらん。

よって、レイリーのおるシャボンディー諸島という国までの航路は白髭海賊団に願い出て快く引き受けてくれることに相成った。

して出立(シュッタツ)は、静かに行わなければならない。

しかし、お主が子じゃ。嫌がり騒ぐか、裏の手を尽くして逃げるであろう。

この計画は鎖国国家であるこの国にて失敗は許されん。

心苦しゅうあるが、睡眠薬で眠らせ白髭の"息子"によって船に乗せる。

期日は今より一月半(ヒトツキハン)後の夜半丑三つ時とす。

異論はないか?」


拙者はそれを承諾し、来る期日までに子供たちに教えられることをすべて詰め込ませ、その日を待った。
















やがて一月半たったその日、上空に青い炎のような鳥が舞い、我が屋敷に降り立った。

「俺は白髭海賊団のマルコだ。その子供らがおまえの跡取りかよい?」

青い炎の中から青年が現れた。


「あぁ。そうだ。ここまでの長い航海ご苦労であった。
くれぐれも宜しく頼む。」

彼の前に頭をついた。



こやつ一人でこの3人を連れ出すというのか。

海の向こうは恐ろしい世界だ。某も行ってみたかったのう。





睡眠薬で眠らせ、運びやすいように縄で括った愛しい我が子を
我が妻桜と最後と言わんばかりに抱き締めた。

桜は泣いていた。


「別れは済んだかよい?俺たちは親父の惚れた男の希望を無駄にはしねぇ。

俺たちもレイリーと共に違う場所から見守るよい。

必ず、この3人立派な侍にするとレイリーも親父も言っている。


安心してくれるかよい?」


言葉はよそ者だからか、海賊だからか良くは思わなかったが、彼らなら大丈夫だと、おでん様のかつての仲間であれば大丈夫だと確信した。


「白髭に礼と挨拶がしたい。私の代わりにこやつを寄越す。名は伊助。今までの任務はすべて成功しておる。バレることもあるまい。連れていってはくれぬか?」

伊助は表向きは大衆劇の役者。裏では某の忍である 。
彼の息子は伊造。後にイゾウとして白髭の16番隊隊長となる男である。


「あぁ。足手まといになるなよい。」

「あぁ。勿論だ。」



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