第4章 力を持つ者の使命と宿命
白髭海賊団の縄張りを抜けて、無法地帯の海を抜け前半の海に戻ろうとする頃、ニュース・クーが新聞を持ってきた。
お金を払って一枚受け取ると、デカデカとユリの顔が一面にあった。
見出しは
『世界のD・C(ディルバリーカンパニー)、リドル・ヨシタカ実妹を護衛に』
と書かれており、内容は
『兄同様、白髭と赤髪のニ皇よって育てられた海の女と称され、"海の女神白菊"と顔立ちと太刀筋、妖刀の特徴が似ていることから二人目の海の女神と言っても過言ではない。
実力は名に恥じぬ強さを持ち合わせ、持ち合わせた美貌、人徳で会う人を魅了していくという。』
と書かれてあった。
「白菊様.....。」
白髭とマルコから聞いた海の女神の話を、窓の外の青空を仰ぎながら思い出していた。
「ユリちゃん、俺だよ!早速大仕事だ。入って良いかい?」
コンコンとノックの後、ボルさんがそう言った。
ドアを開けると、ボルさんを中に入れて戸を閉めた。
「今情報部から連絡が来てね、新世界側の支部の船が、ビッグマム海賊団の幹部の船と行き先が被ったらしい。
リックマウンテンって島で、明後日夕方そこの港にうちの船が着くようになってる。
船はこの船とデザインは一緒で、新世界支部って書いてあるからすぐにわかるさ。
あいつらは、結構残虐性が強い。ビッグマムの機嫌損ねたら、島ごと燃やし、皆殺しらしい。
うちの船と船員が巻き込まれないように護衛について欲しいんだが。行ってくれるかい?」
「勿論です。ボルさん!直接戦わなくていいのなら、いくらだって逃げ道は作れます。」
正式にディルバリーに入って最初の仕事が四皇幹部からの回避。
早速父様の修行の成果が試せる。
「じゃぁ、早速だが行ってもらっていいかい?」
「はい。すぐ用意して向かいます。」
じゃぁ頼んだよとボルさんは部屋から出ていった。
『白菊がそうたたねぇ内にお前の前に現れるよい。』
マルコが言ってたことを思い出す。
まさかこんなに早く??
そう思いつつも、
早々に荷物をまとめ咲に乗って空へ飛び立った。