第3章 覚醒をはじめた証
「私個人の問題まで考えて戴いて感謝しています。
しかも、私を選んでくださった理由もよく解りました。
半年でお二人にその役職に相応しいと思っていただけるようにがんばります。
自分でもそれだけの実力があると思えるように、必死で頑張ります。
ただ、半年後思うような成果や実績がなければ、それなりの責任をとらせてください。」
「ユリちゃんならきっとやってくれるわ!
頑張ってちょうだいね!」
席から立ち上がって握手を求める二人に、大きな決意をもってそれに応えた。
やるっていったからには頑張ろう。
大丈夫。私には沢山の応援団がいるのだから。
二人には感謝してもしきれない。
会ってまだ半月しかたってない私をこんなに信頼して、私の家族にも良くしてくれるんだから。
「で、だね。先日ユリちゃんが倒した海賊の懸賞金、代行者から貰ってきたんだが......。」
大きめのトランク二つと明細書のようなものを私の目の前に置かれた。
「え?そんなことまで?」
受け取って明細を見ると
懸賞金は総額12億ベリー。仲介料30%で3億6千万ベリーと諸手数料差し引き。
それでも受けとるには多い。
これをどうしろと........
あ。
保温機と旅費、生活必需品を主要な船で揃えないといけないな。
それでも余るから海賊被害孤児の施設とかに募金もいいかもしれない。
頭の整理がついたところでそのお金を受けとることにした。
そのあと、父さんとマルコから聞いた私の体質について話したんだけど、二人の配慮でできるだけ寒い地域を外してくれることになった。