第23章 背徳の足音が聞こえるか(裏)

　ゆるいＴシャツの隙間から手を忍ばせて背中に手を回す。双丘を守る邪魔な下着のホックを外してＴシャツと共に捲り上げれば白く柔らかそうな絹肌が視覚を刺激する。あの時と違って、白く滑らかな肌には憎らしい痕など一つもない。

「……んっ」

　吸い付くような肌に手を滑らせて膨らみに触れればくぐもった声が水分の口から零れた。包み込むようにやわやわと揉んでいると掌に固い感触があって、思わず口角が上がる。

「乳首、勃ってる」

「っ、そういう、こと、言わなっ……ぁあ！」

　恥ずかしそうに視線を逸らす水分のその勃ち上がった乳首をキュッと摘めば高い声が漏れ出て。

　もっと、聞きたい。

　そう思って胸に舌を這わす。口に含んだ乳首を軽く噛めばいっそう高い声で啼くその声に腰が震えた。怒張する自身を水分の腿に押し付けて熱を訴える。

「っん、……先生の、おっきくなってる」

　そう言って俺の股間に手を伸ばした水分の細い指に摩りあげられれば思わず腰が引けて、離れると逆に押し倒される体。

　俺のパンツも下着もずり下げて、膨れ上がった陰茎にキスを落とす。そのまま根元から舐めあげられて熱い舌の感覚に膝がガクガクと揺れた。

「っ水分、……お前、っく」

「……嫌、でしたか？」

「んな、わけ……うぁっ、」

　嫌なわけ、無い。それも好きな子にしてもらうのに、嫌な奴がいたら見てみたい。

　俺の足の間に座り込んで陰茎を咥え込むその姿。そこに与えられる刺激はもちろんだが、それ以上に視覚的にクる。苦しそうに頬張って、入り切らない所は手で扱きあげる、その動きに滾る熱。なによりもやはり視覚から得る興奮が強くて気持ちよさを助長した。

「っく、、水分……っ、」

「せんせ、ひもひいい？」

「そこでっ！喋んな……っ！」

　ジュポジュポと卑猥な音を立てて動きを早められ、ぞわぞわと躰を駆け巡る快感。だめだ、これ以上されたら、もう。

「水分っ、も、……っやめろ」

「んん、……ぷはっ！」

　一向に辞める気配のない水分の頭を掴んで無理矢理引き抜く。潤んだ目で見つめる水分に早く、挿れたい。