第31章 夢はいつも唐突に消える
「水分…?」
なにも発さない私を不審に思ったのか、髪を梳きながら顔を覗き込んでくる。少し充血した瞳が私の瞳を捕えて離さない。
「せん、…せ、い」
掠れた声が空気を震わせて。「悪い、ちょっとやりすぎたな」なんて苦笑して冷蔵庫からお水を取り出した。その水を口に含んで私の口へと送り込む。
「んっ、…く、んん…」
流し込まれる冷たい水と暖かな舌のギャップに翻弄されながらこくりこくりと喉を鳴らして飲み下していく。潤される喉とは裏腹にいつまでも潤されない心。
「ん、っは…ぁ、」
「朝から、その声は…クるね」
にやりと笑った先生の手が胸へと伸びてきて、やわやわとその膨らみを触る。
「ん、っふ…ぁ、」
包み込むように触れる手が動くたびに乳首に刺激が与えられて少しずつ主張を始めてしまう。
「ん、癒依、可愛い…、」
あぁ、この行為の時だけ呼ばれる名が、辛く苦しい。けれどただの一時でも求めてしまう。