第30章 零れ落ちるシャングリラ(裏)
「乳首、弱い?」
今まで散々してきて水分の弱いところは分かっているのに。どう触られるのが好きか、どこが好きか、水分を気持ちよくするすべは幾つだって知っている。けれどそれを悟らせるわけにはいかないし、なにより水分の口から言わせたいという少しの嗜虐心が顔を覗かせた。
「わかり、ません……っ」
「そうか」
すっかり紅潮した頬と潤んだ瞳。そんな瞳で睨むようにこちらを見られて腰がゾクゾクと疼いた。直接的に言いはしなくとも、気持ちいいのだと訴える瞳に無意識に口角が上がるのがわかる。
水分を包む布を剥げば空気に触れてぷるりと震えた。少し冷えるだろうか、温めるように撫でたその手は熱を上げ、触れた水分の肌もまた熱を持った。ブラジャーの隙間に指を差し込んで下へとずり下げればたわわな膨らみが露わになる。守るものが無くなった膨らみには既にぷっくりと勃ち上がった乳首が刺激を求めて主張していて思わず口に含む。
「っひゃ、ぁ……ん、っ!」
「ん、かわいい……」
耳に入った湿っぽく可愛い声に無意識にそう呟けば抗議の声が頭上から降る。
「そ、こでっ喋らない、で、っんん!」