第2章 主夫②
とりあえず、建物の玄関がよく見える物陰で様子を伺う。実を言うとの職場に来たのは初めてで、何も勝手が分からねぇ。
とりあえずに連絡してみるか。
俺は携帯のメッセージアプリを起動させて、にメッセージを送った。
”弁当忘れてるぞ。届けに来た(´・ω・`)”
そのまま画面を見つめていると、すぐにピロンと軽快な音がして返事が戻ってきた。
”あ!ホントだ!でも、今出先なんです。どうしよ~(汗)”
”いつ戻ってくるんだ?”
”あと30分くらいで着く予定です”
”なら待っている”
”いいんですか?!ありがとうございます!”
”入口付近に居ればいいか?”
”あ、職場の子に応接室に通すよう連絡しときますね!入口まで迎えに行かせますから”
”(^o^)b”
携帯を閉じて、俺はに言われた通り建物の玄関付近へと歩いて行った。近づくほどによく分かるが、本当に綺麗な建物だ。
ここで毎日仕事をしているの姿を思い浮かべると、だからこそ次々と新しいアイディアが生まれてくるのかもしれないな、と妙に納得してしまうのだった。
入口の前に立って数分、自動ドアの向こうに人影が見えた。
ガーッと扉が開いて、顔をのぞかせたのは顔の大半が目玉で出来ているんじゃねぇかと思わせるほど目のデケぇ若い男だった。