第1章 主夫①
ここで3時間ほど汗を流して家に帰り、後は洗濯物を取り込んで畳んだりしての帰りを待つ。
は毎日忙しく飛び回っていて、帰りが深夜近くなることも時折あった。だが俺は決してよりも先に寝たりしないし、より後に起きたりしない。
それは我が家の家計を支えてくれているに対する尊敬と感謝の気持ちの表れであるし、ただ単純にの顔が見たいからという理由でそうしているだけのことだった。
俺が先に寝てしまったら、と話せるのは朝の一時間くらいしか無くなってしまう。一日にたったそれっぽっちじゃ、全然足りねぇんだ。
それに、俺が寝ちまったら誰がの夕飯の給仕をしてやるって言うんだ?
リビングで眠りこけそうになるを風呂に入らせて、歯磨きをさせて、髪を乾かしてやるのを、誰がやる?
ちゃんと俺が世話してやらねぇと、こんな激務の日々なんだ。の華奢な身体なんかすぐに壊れちまう。
が楽しく快適に仕事ができるようにサポートすること。それが今の俺の生きる理由だ。