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君に知ってほしくて。

第6章  3日目~君が出てきて・後2~


その帰りのことだった。
「みなさん、今日はお世話になりました・・・どうお礼をしたらよいか・・・・」
「そんなのいいんだよ。いつでも頼っていいんだから。」
「菅野先輩・・・」
ニコッとわらった知世ちゃんの笑顔が夕日と一緒に溶けた。
「さて、あたいらはこっちなんで。みーちゃん、ちゃんと暖か我が家にかえすのよぃ!」
「じゃぁね、知世ちゃん。」
「さようなら!また明日です」

2人に手を振り、顔だけこっちに向けて、
「帰りましょうか、先輩」
と、にこにこしながら振り返る。
「うん。帰ろうか」

「菅野先輩、今日はありがとうございました」
「ん?たいした事してないよ」
「そのセリフ、2回目ですよ、ふふ」
まったく記憶にないのだが。
「よく覚えてるね。」
「よく友達にお話してるんです。先輩達のこと」
!?え・・・・?
急な話に顔が熱くなってしまった。
「なななな、え?なにを」
「いろいろですよ♪」
むむ・・・気になる。
「あ、私の家ここです!送ってくださってありがとうございました!」
「早かったなぁ。あ!いえいえ。じゃぁ、また明日ね」
「はい、また明日」
そういって、私はそのまままっすぐ歩き続けた。
その時だった。
「かんのせんぱーーーーーい!!!!!」
と、そういうと勢いよく走って抱きしめてきた知世ちゃん。
「先輩!大好きです!!これからも仲良くしてください!!」
おろおろ・・・?これは何事だ・・・・。
「では♪」
また走って帰っていった。



「大好きです・・・・・・先輩!?いやっほおおおおおおおお!!!!」


「しゅーちゃん、知世ちゃんに何言ったの?」
「んー?今の気持ちをぶつけてごらんっていった。」
「それ、あちしの仕事なんですけど。」
「あら、ごめんあそばせ。」




~君が出てきて 完~
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