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君に知ってほしくて。

第4章 3日目~君が出てきて・前~


「先輩・・・あたし・・・」
「ふぇ?!どうしたの?」
急に制服のリボンを解きはじめる知世ちゃん。
「あたし、先輩のこと・・・実は好きなんです」
「え!?」
もたれかかって顔を近づけてくる・・・
「あたし・・・まだ・・・キスとか・・・したことないんです。だから、初めては先輩にもらってほしくて」
「は、はいいいいいいいいいいい!?」

ガバッ!

「ゆ・・・夢オチでありがとおおおおおおおおお!!」
「美夜ちゃーん!ご飯よぉ」
時計は午前7時。
「すぐ降りるから!」


なんだろう、最近あの夢ばっかり見ている。
「みーちゃんよ、どうした。浮かない顔だな。」
「ボス・・・この欲望どうしたらいいのだろうか」
「わかんね」
相談した私がいけなかったようだ。

毎朝自分の教室の窓からみる校門の景色。
知世ちゃんが登校してくる姿を見るのが日課になった。
横でニヤニヤする2人の姿を哀れな目で見るのも日課になった。

新学期すぐに行われるテストに向けて私達は休み時間になるとずっとテスト勉強ばかりしていると、
「菅野先輩♪わからない問題があるんですが・・・」
と、このように知世ちゃんが教室にやってくるようになった。
家庭教師になった気分で、とても毎日がハッピーだった。

まだ、野郎が私達の目の前に現れる前までは・・・・。


「テスト返すぞぉー」

「やだー、79点だってぇ」
「俺、平均いかなかったぁ・・・」
教室中がざわついた。
「菅野もたかのも朱愛も100点とか、イッテんだろう!?」
頭がいいのが集まるとこうも・・・なんというか。

休み時間になり、
「先輩!!先輩のご指導のおかげでこんないい点数がとれました!!」
知世ちゃんは90点のテストを見せに来てくれた。
しかし、なんだかすごく嬉しいなぁ。
親の気分だ。
「知世ちゃん、放課後空いてたら・・・その」
「寄り道なんてどうやろか^p^?」
たかのパイセン!!!
「え?いいんですか??」
「いいよー、たくさんいたほうが楽しいもんね。ね?みーちゃん」
しゅーちゃん・・・ホロホロ。
「じゃぁ、放課後校門で待ってます!!」


・・・・・・・そして、時はきてしまった。



続く。

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