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君に知ってほしくて。

第2章 2日目~君がやってきた・前~


翌日
ハンカチのことはもうどうでもよくなっていた。
「おはよう、ハンカチとあの子はみっかったかい?」
「おばか、ハンカチだけじゃい」

「みーちゃんおはよう。顔色よくないね?どうしたの」
クラス委員長の朱愛(しゅあ)が寄ってきた。
「しゅーちゃんおはよう。いや、朝ごはん抜いただけ」
「えええええ!ちゃんと食べなさい!ほら!ビスケットあげるから!」
しゅーちゃんはちょっとお母さんなところがある頼れる委員長である。

今日も一年生が騒いでいる。
あの子はもう登校した頃だろうか。
「探してるんか、彼女」
「え、みーちゃん彼女いるの!?」
「ばっ・・ばか!!!違うから!ちょっと廊下でこけた後輩助けただけじゃないか!!!」
がっかりするたかの。

「菅野ー!お呼ばれだぞー!!」
こんな朝早くから誰だろうとおもったら
昨日の後輩がわたしのハンカチとともにやってきていた。


「あ!かん・・・の先輩!昨日はありがとうございました!これ!落としていったハンカチです!」
グッハ・・・
朝から刺激が強い・・・

「おっ、昨日の!あらぁ、わざわざありがとう。捨ててくれてもよかったんよ?」
「わたしのだ。2年校舎までありがとう。遠かっただろ教室まで送るよ。」
「いえ!大丈夫です!!たぶん・・・」
ちょっと下にうつむいた感じがまた・・・いいな。
「送ってもらいんさい。この人帰ってくるの早いから」
ここで気の利くたかのさん。ありがとう。
「じゃぁ、おねがいします!」

そして1年校舎まで2人きり。
なに会話したらいいんだ・・・?
「あ、そうだ・・・名前なんていうの?」
よし!これだ!
「真中です!真中知世です。」
ち・・・知世ちゃん・・・かわ・・・
「知世ちゃんっていうんだ。かわいいね」ポロッ
「え?そんなことないですよ」

会話がストップ
もう教室についてしまった・・・

「ありがとうございました!」
「ううん。じゃぁね」
さ・・・さみしぃ・・・
「あ、あの!」
「んっ??」


続く


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