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君に知ってほしくて。

第1章 1日目~君に出会って~


高校2年の春が来た。
校門では1年生達が騒いでいる。

「1年前はあーだったのかなぁ」
窓に向かってため息をついた。
「ねぇ、1年校舎散歩しないカァ~?」
そう話しかけてきたのはクラスメイトで小学校からの友人
たかのだった。
「なぜ」
「暇そうだし、あたしも暇やから」
いつもこんな会話で済んでしまう。
私にとってちょうどいい会話相手なのだ。

「うわぁ、あたしらより背がちっこいの多いなぁ」
「そうだね。」

トコトコと、端っこまで歩いていたそのときだった。

ドンッ!

「ちゃんと前見て歩けよなー!!」
廊下を走る男子生徒としりもちをついた女子生徒がいた。

「あんにゃろ、ちょっと怒ってくっわ!!」
たかのは急ぎ足で男子生徒を追いかけていった。

「やれやれ、君、大丈夫?・・・・・!」
「あっ、ハイ。すいません」

手を差し伸べたのはよかったんだけど・・・
ものすごくかわいい・・・手も小さくてやわらっ・・・
いかん、自分の中で何かがはじけてしまった。

「2年の方ですか??ありがとうございます!」
「い・・・いやぁ。別に」

どうしよう・・・ものすごく暑い!!
「じゃぁ、わたしはこれで。」
「今度お礼させてください!!!」


へぁっ!?
まってくれ・・・これ以上わたしをどうする気だ?!

「いや!!いいよ!大したことじゃないし!!じゃっ!」
「あっ・・・」


あんまりにも恥ずかしくてその場から逃げた。



「先輩、ハンカチ落としていっちゃった。洗ってもっていこ・・・何組かなぁ・・・」

「しまった・・・ハンカチを落としてしまった」



その晩、なぜか寝れなくて
わたしはたかのにこの感情を相談して眠りについた。
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