第18章 作法委員会
仙「悪戯とはなんだ!?」
怒ったように仙蔵が声を荒げる。
綾「ん〜、つまみぐいされちゃったということです。」
顔色を変えずに言ってのける喜八郎に対し、仙蔵の白い肌は見る見るうちに真っ赤になっていく。そして、その怒りはもちろんゆうきに向けられる。
仙「貴様…私の後輩になんてことを…」
「え!?ち、ちがっ…」
綾「落とし穴の中で壁ドンされて、袴脱がされて〜」
「綾部君!お願いだから喋るのやめて…!」
泣きそうなゆうき、今にも焙烙火矢に点火しそうなくらい怒りをあらわにした仙蔵、先輩達の話について行けないながらも顔を真っ赤に染める藤内…作法部屋はカオス状態であった。
「綾部君ってば!」
綾「それで下着をずらされて、指突っ込まれてあんあん喘いじゃって、可愛かったなーゆうきさん。」
「ちょっ…!////」
仙「貴様ぁ、調子に乗って…ん?」
藤「…え?今のって綾部先輩のことじゃ…?」
綾「ん?何が?ゆうきさんがつまみ食いされちゃったって話だけど?」
「ちょっと綾部君!もういいから!///」
涙目になったゆうきが必死に止めようとするが、仙蔵がそれを阻んだ。
仙蔵「喜八郎、分かるように話せ。誰が、誰に、何をしたんだ?」
綾「僕が、ゆうきさんに、悪戯をしました!」
仙「つまり、悪者はお前でこの人は被害者ということだな?」
綾「え〜、あんなに濡らしてたのに被害者になるんですかぁ?」
喜八郎は信じられないとばかりに嫌そうな顔をする。
ゴン!!!
悪びれる様子もなく答えた喜八郎の脳天に、仙蔵の拳骨が落とされた。
綾「イタッ!!」
仙「わざと紛らわしい言い方をしたお前が悪い。」
耳まで赤くしたゆうきが両手で顔を覆って俯いたのを見て、仙蔵は大きなため息をついて目頭を押さえた。
藤「やれやれ…ちょっと焦りましたけど…ゆうきさんがそんな人じゃなくてよかったです。」
照れるように言った藤内に、ゆうきは顔を上げ、微笑んだ。
「まさか、そんなことするわけないじゃない。」
仙「いや、それは分からんな。」
「え!?」
仙蔵君、味方じゃなかったの…?とゆうきは驚いた。