第18章 作法委員会
黒「…それでお前は何やってるんだよ、兵太夫!」
兵「んー?膝枕してもらってるだけだけど?」
兵太夫は正座したゆうきの太ももにちゃっかり頭を乗せて寝転がっていた。
兵「見て見てゆうきさん!この仕掛け箱僕が作ったんだ!」
「へー!すごい!よくできてるね!」
ゆうきに頭を撫でられ、兵太夫は得意げだ。
黒「おい、兵太夫!ゆうきさんに迷惑だろ!」
兵「なんだよー、伝七羨ましいんだろ〜。」
兵太夫は片眉を上げてにやりと笑った。
黒「ちがっ、僕は別に…!」
藤「兵太夫、そろそろ委員長が来る頃だから…」
藤内が忍たまの友を閉じながら、後輩に起きるよう促した。
黒「あ、それが立花仙蔵作法委員会委員長は所用で少し遅れるので待機しておくようにとのことです。」
そうか、と藤内は再び授業の予習を始める。
「あのー、よかったら伝七君も膝枕する?まだ時間あるみたいだし。」
ゆうきがにっこり微笑む。
黒「え!いや、僕は…」
兵「ゆうきさん、伝七は放っておいていいですよー。」
「あ、余計なお世話だったよね、ごめんね。」
ゆうきに謝られ、その姿が少しだけしゅんとしているように見えた伝七は、バツが悪そうに呟く。
黒「いえ、そんなことは…。では、その…僕も失礼してもいいですか?」
ゆうきはにっこり微笑み、兵太夫が頭を乗せているのとは逆の太ももを軽く叩いた。
「もちろん!どうぞ。」
黒「…///」
伝七はゆっくりと横になり、ゆうきの太ももに頭を預ける。
兵「もうしょうがないなぁ、伝七は。」
黒「お前に言われたくない!」
正座したゆうきの右側には兵太夫が、左側には伝七が、お互いの頭をくっつけるようにして、ゆうきの膝枕を堪能していた。
ゆうきは2人の胸のあたりを、まるで赤ん坊を寝かしつけるかのようにポンポンと叩きながら、藤内とのおしゃべりを楽しんだ。