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売春夫【気象系BL】

第1章 【さとし】の日常。




「お店からだ…」


僕が、スマホを手に取り
通知が来た相手を見ると、
所属するお店からだった。

内容は、『迎えを寄越してる』
たったそれだけ。

その簡潔な文章に、思わず
笑ってしまったけれど。
店長らしいな、なんて思った。

僕は、『了解』とだけ返信し、
スマホを置くと、その傍に置いてあった
手描きのメモが目に留まった。

それは、昨夜の相手の相葉さんからで。

時間があるなら、ルームサービスでも
取るといいってことと。
また連絡するっていうメモ書きだった。

それに、その隣には
分厚めの茶封筒が置いてあって。
手に取って、中を見てみたら…。


「え、これって…100万入ってる?」


なんか理解し難い額のお金が
入ってて、思わず落としそうになった。

ちゃんと取り出して、金額を数えれば
やっぱり、ぴったり100万円入ってて。

初回で、しかも男の。
一夜共にしたデリへルに払うお金がこれって。

相葉さんの、規格外の金持ちっぷりに
またまた圧倒されてしまう。

けれど、嬉しさと興奮には
流石の僕も勝てなくて。

その札束に鼻をうずめて
思いっきり息を吸い込んだ。

そしたら、鼻を突き抜けて香る
お金の匂い…。


「…っはぁ、イイ客捕まえちゃった」


僕はそのまま、はしゃぐ勢いで
ベッドへとダイブして、
相葉さんが自由にしていいといった
ルームサービスも頼んで。

僕の迎えが、車で待ちぼうけを
食らっていることは、頭から
消えてしまっていた。






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