第3章 咲き誇る華
日番谷:今年の新人かなり優秀なのがいるらしいな
十番隊隊長になってから、俺は日々忙しい生活をしていた。
現世で死んだ頃の記憶は、ぽっかり靄になっているのか思い出せない。
ただ、誰かと共に過ごしていたことだけは覚えている。
乱菊:今年の新人、確か炎の斬魄刀の使い手がいるんですよね。
誰が入ろうが俺には興味がない。
十番隊に希望している新人のリストを見ていて、一人の名前に眼をとどめた。
日番谷:柊沢 澪・・・。
何故か懐かしい感じがした。
とても悲しく、胸を引き裂きそうな苦い感情。
乱菊:あ、隊長、その子ですよ炎の斬魄刀の使い手。
松本が、俺と一緒にリストを見て告げた。
こいつが話題の新入りか・・・少しだけ興味がわいた。
日番谷:なぁ、松本こいつ三席に出来るか?
その言葉に松本は驚いたのか、少し考えこんだ。
そして冗談だと思っているのか
乱菊:隊長が実力勝負して周りを認めればいいんじゃないんですか?
実力か、確かにこいつ真央霊術院で一度見かけたことはあるが、誰とも関わろうとしていなかったな
ずっと本を読んでいた記憶しかない。
俺が声をかけた時も確か返答は・・・。
澪:学生に話かけるなんて暇なんですか?隊長さんは
思い出しただけで腹が立つ。
まるで挑戦的な発言だったのしか記憶にない。
日番谷:丁度いい。確かめてやる
その発言に松本は目をぱちくりしながら、沈黙した。
やる気だ。そう松本は確信して驚いたのだった。