第19章 居場所は此処に・・・。
一志:お前、何で・・・。
早朝、目的の場所を訪れて私は苦笑した。一度しかあったことはない。だけど、私を彼は覚えていた。
澪:相変わらず何ですね貴方は・・・。
今は志波と名乗らず黒崎に姓を変更した彼は、私を見つめ髪を掻きむしっていた。義骸に入れ、浦原喜助の条件は説明された時に何となく察していた。
澪:死神の力使えないのですね。
溜め息を吐き、私はそう答えた。理由は浦原喜助から聞いていない。だけど、此処に志波一志は確実にいる。
澪:もし、現十番隊隊長が貴方を見つけたら殴られるでしょうね。
その言葉に貴方は「現って・・・冬獅郎か?」と尋ねてきた。私はかなり苦笑をしたが、貴方はそんな私の様子に苦笑をしたのだった。
一志:っで、俺を訪ねた理由なんだ。
目線がいきなり、真剣になったのを感じた私は、溜め息を吐き、「貴方が関与した過去の事例教えなさい」と告げたのだった。
一志:はぁ、お前の兄貴の約束俺が自ら破るとはな
溜め息を吐きながら貴方は私に話をしてくれた。話の内容からは浦原と似たような形だった。全ての辻褄が合わさってしまったピース、私は舌打ちをした。
一志:お前、ひょっとして全て理解してるのか?
私の考え込む様子に貴方は、ただ溜め息を吐き「あまり背負い込むな」と叫んだのだった。その言葉に私はきょとんとしながら、貴方を見つめた。
澪:うーん。もう逃げる・・・ほへ
貴方は私を出口に向かわせると、溜め息を吐きながら「向かえ来てるぜ!」と言われた。追い出された形に、私は首を傾げたが、電柱柱に寄り掛かるように見知った人物がいて驚いた。
澪:日番谷隊長?
義骸に澪が入っているのは、すぐに理解出来た。霊魂の状態だと、今お邪魔している人間には見えない。そう考えれば、俺も義骸に入るしかなかった。溜め息を吐き、俺は澪を見つめた。
日番谷:勝手にいなくなりやがって