第18章 答のありか・・・。
その手を受け取ると裏原は苦笑し、扇子を仰いだ。その態度に私は不貞腐れてしまった。
裏原:とりあえず平子さん達、初めてでしょうが会うべきだ。
その言葉に私は確信した。平子真子達の居場所を知っているのだと、裏原を見つめれば裏原は笑っていた。
裏原:貴女の中の虚。どうにかした方がいい。
深い溜め息を吐いた後、「それは後回し」と告げた。今なすべきことはもう一つある。
澪:私が戻る前に志波家の者に会えないかしら
その言葉に裏原は瞳を大きく開き、笑いながら「叶わないっすね。どんな状況でもいいっすか?」と聞いて来たのだった。
澪:義骸なんて使いずらいわ
浦原の言葉に承諾をすれば、義骸を直ぐに渡された。現状の理由を聞いて納得したからである。
浦原:ただ、これだけは約束を、くれぐれも無理はしないで下さい。
私は溜め息を吐いた。時間的には既に朝方近く、恐らくはあちらもあちらで、大変かも知れない。
日番谷:・・・・はぁ~蒼お前何で今日は・・・っつ!!!
起き上がって最初に違和感を感じたのは、いつも早起きの澪がいない事。蒼は俺が起きるのが嫌で目隠しみたく動かずにいたのを、俺が掴んで見つめたことからだ。
日番谷:霊圧が感じられねぇ~
起き上がり身支度をして、不意に昨日渡された品を見つめた。溜め息を吐いて、せっかくだからと足に付けてみたが違和感なかった。寧ろしっくりくる感じだった。自部屋を開ければ翔が微笑んで俺を見つめていた。
翔:無駄ですよ。澪の居場所は教えませーん。
こいつ最初から澪と何か打ち合わせしていたなと確信をした。溜め息を吐いて、翔を見つめた。
日番谷:どういうつもりだ?
翔は「俺は貴方が無鉄砲しない為に残ってるだけですよ」と食えない顔で告げてきたのだった。
翔:まぁ、数日も経たないで戻ってきますよ。
こいつ、翔は相変わらず笑ったまま答えやがった。だから何処に行ったと問いただしたら、現世と告げられた。
日番谷:何で現世なんだよ。