第13章 鎮魂歌
澪:今日は、ありがとうございました。
私は、死縛装に着替えた後、日番谷隊長にそう告げた。護廷十三隊の面々と合流すれば殆どが、先程の演目の事で話題が持ちきりであった。日番谷隊長は、少し照れくさかったのか話を紛らしていた。
日番谷:俺は何もしてないぞ?
ちょっと私は笑い日番谷隊長を見た。今見てる光景が少しだけ昔を思い出すことを許してくれた感覚だった。
澪:日番谷隊長は、このお祭が何て呼ばれてるかご存知ですか
私のその質問に日番谷隊長は「知らない」と答えた。その言葉に私は、今はもう薄れかけているのだなと自覚させられる。
澪:鎮魂歌、かつてある方を慰め、ある方を戒めた祭ですよ
私は少し寂しげに氷輪丸を見詰めた。この根元の祭が2対の斬魄刀から始まる事も、そして今はそれを知る者も余り少ない。
日番谷:まぁ、もしそうだとしても周りが楽しめたら良いんじゃないか?
その言葉に私は笑い、「そうですね」と答えた。
遠くから総隊長も、各隊長達も今は楽しんでいる。
日番谷:やることはやったんだし、楽しめよ
日番谷隊長は私にそう告げると盃を渡してきた。「はい」と告げて、護廷十三隊の面々と楽しんだ。
元柳斎:雀部・・・零を呼び戻す
元柳斎は密かに決意し、副隊長に一言告げた。
元柳斎が、見つめる先には十番隊の面々と食事を楽しむ澪の姿があった。