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【BLEACH】せめて君と共に・・・。

第12章 血染めの陣羽織


日番谷:もうこんな時間か

夜中まで資料を睨み付けていた俺は、松本から貰った資料に正直疑問を抱いていた。一つ、隊長が副隊長の手に寄り殺され、魂魄も消失。他の隊士達も謎の魂魄消失。生存者は副隊長含め、零番隊第三席のみ。後に副隊長も消息不明。

日番谷:総隊長が零番隊復活を考え出したのには訳があるはずだが

不意に扉を叩く音がし、俺は入ってきた人物に驚いた。
翔は、職務室に入るなり俺の手にある資料を見詰めていたが、俺の側にきて俺を見詰めた。

翔:真実を知り過ぎるのも良くないですよ隊長

その言葉に、俺は息を飲んだ。翔は俺から書類を奪うと見つめ「良く調べてある」と告げた。

日番谷:お前は何か

俺が立ち上がり翔の腕を掴む。
翔は俺を睨み、少し苦笑して告げた。

翔:元零番隊第三席、枢木翔。こう告げたらお分かりでしょう

掴んでいた腕を離した。翔の瞳は笑ってはいなかったからだ。
それ以前に、今まで側にいた奴が元は零番隊。俺が驚くのも無理がなかった。

翔:総隊長はどうやら何か焦っているらしいですね。零の話をふるなど

翔は俺を見つめ「これ以上深入りするな」と書類を机に叩き置いてその場を去ったのだった。深入りするな、それは俺への警告みたいなものだった。

いつもは見ない代物を私は手にして、悲しい気持ちになった。
血で汚れきった隊長各のの陣羽織は、時が経つにつれて薄汚れてきていた。いい加減捨てなきゃ、何度そう思っても捨てられずにいる。

澪:日番谷隊長、まだ帰って来ないのか

時刻は0時過ぎ、これ以上の仕事は身体に良くないと私は呼びに行こうとしたが、背後に人の気配を感じて動けずにいた。

翔:お前もか・・・。

翔ら私の手が握ってるものを見て、溜め息を吐いた。いつまでしがみついてる。翔の目はかなりご立腹だった。

翔:この隊長羽織、俺が預かる。

私の元にきて、隊長羽織を自分の手に奪う翔。
それを見つめている翔も少し寂しそうな表情だった。

翔:あれから何年経ったと思ってる。ちゃんと自分をみつめろ

乱暴に扉を閉める翔の行動に、私は自ら身体を震わせた。
窓をそっと見詰めた。私の答えは・・・何処。
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