第9章 策略と計略
澪:おはよう紅月
鳥のさえずりが聞こえる。まだ早い早朝に私は目を覚ました。
まだ明け方であるのか辺りは暗い。
日番谷隊長もまだ眠っている。
不意に扉をノックする音が聞こえた。
澪:お前っか・・・。
私は1発蹴りを入れた。
その男は「ひでぇ〜」と蹴られた部分摩りながら私を見詰めた。
その男の銀の瞳はかなり珍しい。溜め息を吐いた。
澪:まさか十番隊にいるとは思わなんだよ翔。
その言葉に男は何気ない笑顔で、「部屋探し回りましたよ」と睨み付けられたのだった。
翔:で、貴女が此処に戻られるのは構いませんが、零は受け継ぐつもりないのでしょ?後、これどういうことです?
私が隊長の部屋にいる理由を知りたいらしい。
ちょっぴり深く溜め息を吐いた。
翔:まぁ、俺としちゃ内密情報渡したくなったら楽だけどな
その言葉に私は睨み付けた。
結構偽ってたつもりだったんだけどな
澪:此処じゃ、あんま話しない方がよいかもね。
少しだけ距離を置こうとしている私がいた。
その言葉に翔は若干苦笑したのだった。
翔:まぁ、いいでしょう。探し求めていた情報です。
翔が、書類を渡して来た内容を受け取る。
流石に調べが欲しくて翔に調べて貰ってはいたが・・・。
澪:まぁ、まだ朝方だし、今回は感謝するわ
調べて貰った書類は過去の物、まだ裏原喜助が十二番隊長をしていた資料だ。前々から気にはしていたのだが、深く追求せず調べるのをやめた。
翔:四十六室の資料漁るの苦労するんですからね。
翔は、そう苦笑する。現状の十二番隊の力を借りなければ確かに苦労するだろう。それを難なくやってのけるのも翔の実力ではある。
翔:いつか、零を戻すなら協力するんで言って下さいね。
その場を去る翔の言葉に、私はただ黙するしかなかった。
資料に目を漁ってた時、疑問を感じた。
澪:何かおかしい?
この資料に、自分が記憶している内容と何か違うのだ。
書類を握る手に力が入る。
澪:・・・どういうこと?これ?
いくつかの疑惑だけ、頭の中に残った。
髪をかきながら頭を悩ませたが答えはでない。
澪:元々謎が多かったからどうするべきか
私は深く溜め息を吐いた。