第8章 翠の君は、君を見る。
澪:私、いきなりの入隊だし今後不安ではありますよ。
俺はその言葉に「大丈夫だろ」と答えた。
澪は、ちょっとばかり苦笑していた。
澪:でも本当に不安なんです。
俺はその言葉に、澪の額にデコピンをしたのだった。
「心配しすぎ・・・。」そう告げた俺に澪は微笑んだ。
その瞳が何処から悲しげで少しだけ魅入っていた。
日番谷:何かあったら俺や松本に頼れ
優しいな、そう感じた。
だから隊士達が付いて来るのだと私はそう感じた。
やっぱり、日番谷隊長は日番谷隊長なんだと・・・。
澪:ありがとうございます。
ちょっとだけ、ちょっとだけ忘れてもいいよね。
そう感じた。日番谷隊長は、寛大で優しい方なのだと・・・。
日番谷:そういや蒼以外にいるんだろ
その質問に私は隊長の自室にいるあの子を思い出した。
あの子は興味ない時は大抵寝ている。
澪:あぁ、紅月か、あの子は気分屋です。
私はちょっとばかり溜め息を吐いた。
あの2匹は長い事苦楽を共にしてきたから
日番谷:流石に護廷十三隊でも中々いないからな使い霊獣がいる奴。
その言葉に私はただ少し苦笑した。
あの子達はいつの間にか付き従っていた。
それを私は嫌悪した事などない。
日番谷:さて、行くか・・・それと
私は首を傾げた。
だけどその言葉に、衝撃した。
日番谷:何か隠してるようだが、話したくなったら話せ
やっぱり隠し通したいらしい。
俺の発言に澪の顔が驚いていた。
その顔が少しだけ寂しそうで、俺は目を離せなかった。
澪:あの、今日はありがとうございます。
やっぱり、少しだけ危なかしい奴と感じられた。
その日は日用品揃え、隊所室に戻った。
少しだけ距離が縮まった気がする。