第4章 身を包んだ死縛装の重さ
澪は、目を覚ました。
澪の顔を除き込むように、俺は見つめた。
澪:日番谷隊長・・・。
澪の表情を見て、俺は溜め息を吐いた。
模擬戦のはずが、此方も氷輪丸の声で卍解してしまった状況に後悔しているからだ。
日番谷:気が付いたか・・・。
辺りを見回す辺り、少し余裕があるらしい。
そして俺は側に置いてあった死縛装を澪に渡したのであった。
澪:・・・え!?私まだ卒業してないのですが
その言葉に俺は更に溜め息を吐いた。
一番隊隊長の命令とは言え、その命令に正直深く溜め息を吐くのであった。じぃさん、やってくれたな・・・。
日番谷:お前は今日から十番隊第三席に所属だ。それから、隊所室だが、じぃさんの命令だ。諦めろ、俺と同室だ。
その言葉に澪は目をパチクリし、叫んだのだった。
松本はその光景に大爆笑していた。
澪:どうしてですか!?性別考えて下さいよ!!!
その言葉に俺は斬魄刀を差し出した。
澪は苦い表情をしながら俺の表情を見つめた。
日番谷:答えろ・・・何故俺の斬魄刀を知っていた。そして、何故俺の斬魄刀にお前の斬魄刀が似ている。
やっぱり、聞かれると思った。
私は日番谷隊長の顔を見ずに「今は答えられない」と告げるしかなかった。
日番谷:一番隊隊長は、何かを知っているみたいだが・・・まぁいい、とにかくお前は今日から十番隊所属、死神だ。それを忘れるなよ。
澪の考えが良く分からなかった。
少なくとも、何かに怯えてるように小さくなっていた。
「逃げられる訳ないじゃない貴女には」
五月蝿い。また私の前で話し出した。
この声が聞こえたのは、もう何回か、側に日番谷隊長がいるにも関わらず、私は声を荒げて叫ぶことが出来なかった。
日番谷:何に怯えてるんだ、お前・・・。
私の方にそっと日番谷隊長の手が触れた。
また泣きそうだった。だけど、もう逃げられない。
澪:何でもありません。
「死縛装に着替えろ、外で待ってる」そう告げた隊長は、部屋の外に出た。渡された死縛装は少し荷が重かった。