第3章 咲き誇る華
日番谷:っな!!
いきなり炎が激しさを増したと感じれば澪の卍解は解かれていた。
俺は咄嗟に倒れた澪を抱き抱え飛んだが、その場の光景は焼けた後の悲惨さしかなかった。
俺は咄嗟に澪の顔を見つめたが、気絶していた。
澪の手に握り締められている斬魄刀は、紛れもなく間近で見ればわかる。
全く持って、氷輪丸と似ていたのだと瓜二つなのだと
日番谷:一体どういことなんだ。
誰も答えてはくれない。
今起きた光景に少なからず見ていたものは驚いたに過ぎないだろう。
京楽:参ったね。こりゃあ、あの子ただものじゃないよ
京楽は静かに日番谷に抱きしめられている学生を見つめる。
ただ、日番谷の表情をみて京楽は苦笑した。
京楽:あの子の隊は十番隊で確実だろうね。山じぃ
その言葉に、山本元柳斎は目を見開いた。
元柳斎:よもやまだ存在していようとはな・・・
元柳斎は、模擬戦の惨状を見て前に出る。
そして、日番谷冬獅郎を見つめ、告げた。
元柳斎:十番隊隊長日番谷冬獅郎に命ずる。柊沢澪と共にいること、護廷十三隊十番隊三席への所属を本日より命ずる。
ちょ、待てよ、今確実に決めただろこいつ!
俺は正直驚いた。共に居ろってどういうことだよ
元柳斎:無論、異論は認めぬ。
その言葉に、俺は半分呆れかけたのだった。
俺が降りれば真っ先に松本が来た。
乱菊:隊長この子どれだけの実力だったんですか!?何か凄いような
松本がひょっこり、澪の顔を見ていた。
まただ、俺は澪の泣き顔しか見ていない気がする。
日番谷:松本・・・後、頼む。
俺は澪を抱えてこの場を去った。
去り際に藍染が微笑んで「みつけた」と呟いた。
その言葉に俺は睨みつけたが、その場を去った。
日番谷:・・・何処か懐かしい感じがした。
澪の表情を見ながら俺は呟いた。
俺が澪を連れて行く光景は、この場にいる誰もが驚いていた。
隊長が、此処までするとは誰も思ってなかったからだろう。
華は静かに咲き誇った・・・。