第3章 咲き誇る華
正午が近くなるにつれて、学院内ではその話で持ち切りだった。私は誰にも見られないで、隠れていたら誰かが近づいてきた。
日番谷:また此処にいたのか
私は、振り向いてその人物に驚いた。
模擬戦を願い出た隊長が私の前にいるのだ。
澪:突然どういうつもりですか、いきなり模擬戦を頼まれる記憶ないのですけど
相変わらずな発言に俺は苦笑する。
初めて会った時から、変わっていない。
日番谷:お前に興味がわいた。
突然、私は立ち上がり埃を払うと十番隊隊長と向き合う。
隊長は目をぱちくりしながら、私を見つめていた。
澪:ご自由に・・・ですが本気で行かせて頂きます。
俺はその発言に笑って答えた。
そうでなくちゃ面白くない。俺と身長差は差ほど変わらない。だけど、そいつの目は本物だった。
「ちょ、澪正直聞くけど、あんた卍解使わないでよね!!」
クラスメイトに警告され、私は苦笑いした。
一度間違えて本気を出してしまい卍解してしまったのだ。
学院の先生方は私の実力を理解したのか、私はかなり怒られたのはいうまでもない。
ため息を吐き、気付いたら模擬戦の会場は人盛りが出来ていた。隊長が直接実力を試す、そう噂が出たら皆が興味を持つのはいうまでもなかった。
会場の中には他の隊長達も興味があるのか見に来ている。
見世物になるのは正直好んでいない。
日番谷:みんな興味があるのか
それだけ澪の実力は優秀という訳か・・・。
俺は澪を見つめ、澪は俺を見つめた。
澪:本当にいいんですか?
その言葉に俺は頷いた。
不意に疑問を感じた彼奴の持っている斬魄刀、あまり俺と形状が変らない。
澪:嘘・・・共鳴・・・何で、っち、まさか
斬魄刀を抜いた私が感じた共鳴。
私は、睨みつけるように十番隊隊長の斬魄刀を見つめた。
澪:・・氷・・・・・・輪・・・丸。そんな・・・っち
私は目を見開いた。けれど、気付いた時には日番谷隊長が攻め入っていた。
聞き間違える訳がなかった。俺の耳に届いたのは、俺の斬魄刀の名前、何故知っている。
日番谷:どうした。動きが遅いぞ
見つけてしまった。私はそう感じていた。
見つかるはずないと思っていた。
「運命は必然ね。こんなにも意図もたやすく」
その声に私は舌打ちした。