第14章 異世界生活七ヶ月目
悪い予感という訳では無い。NAME1#とトランクスが仲良くなるくらいだからいい人なのは間違いないだろう。しかしどこか気になる。
ブルマは様々な危機を抜けてきたため、感はとにかく鋭い。それが今働いていた。
(まあ、あとは当人達の問題ね。私はどう転ぼうがちゃんが幸せになれることを願ってるわよ…)
その後、は自室に戻った。それとほぼ入れ違いにトランクスがリビングにやってくる。誰かを探しているふうだった。
「あれ、さんはここにいると思ったんですが…」
「ちゃんならさっき部屋に戻ったわよ。」
「入れ違いでしたか…」
「あら、愛しのちゃんがいなくて残念だったわね。」
「ちが…!オレはただ明日のことを聞こうと…」
「ふーん?それよりトランクス!あんた明日ちゃんとデートするんですってね! 」
ブルマは「デート」を強調してトランクスに言う。
「ちゃんと準備したの?エスコートとかも大事なのよ!」
「明日は確かに出かけますが、デートでは無いと思いますよ。」
トランクスは否定する。
「はあ!?あんた本気で言ってるの!?」
トランクスはブルマの気迫に押されてたどたどしく答える。
「え、ええ…」
「ちゃんの言う通りだったわ。てっきりちゃんの気にし過ぎだと思ってたけど…」
ブルマは独り言のように呟き、トランクスに畳み掛ける。
「もう!あんたって子は!女の子が自分から誘うなんてデートしかないじゃない!いくら経験が無いからってそんなじゃダメよ〜、まったく!」
「そ、そういうものなんですか?でもなぜオレを…」
「そういうものなのよ!後は自分で考えなさい!」
それに…とブルマは少し哀れみを含んだ目でトランクスを見つめて言う。
「あと一ヶ月なのよ。ちゃんがこの世界にいるのは。」
トランクスは急に現実に戻る。心臓が落ち着かない。
忘れていた訳では無い。しかしどこかずっとこのままでいてほしいと願っているところもあった。
「わ、分かってますよ。」
「そう。後悔だけはしないようにね。」
ブルマはの前では言わなかったが、がこの世界で暮らすのは残りわずかしかないことを気にしていた。