第14章 異世界生活七ヶ月目
翌日、はシドに返事をした。
「気持ちはとても嬉しいけど、ごめんなさい…」
トランクスと付き合うことになったことを伝え、頭を下げる。
「いいって。結果は分かってたようなもんだし。トランクスと幸せにな。」
「うん…ありがとう」
「はあー、振られちったなあ!」
背伸びをし、大きな声で叫ぶ。
「あ、は気にすんなよ。これは自分への喝みてえなもんだからさ。」
その顔は確かに爽やかで悲しみなど全く見て取れなかった。
「俺、お前達に出会えてよかったよ。トランクスもめちゃくちゃ良い奴だし。てかあいつじゃなくてが他の奴と付き合うことになってたら、俺こんな穏やかじゃないぜ。それくらい良い奴だよ、あいつは。
だからさ、幸せになってくれよ。必ず。」
「うん…うん、ありがとう、本当に…!」
「おう!」
「それよりさ、残り一ヶ月だろ?あと少しで戻るんだよな。」
「うん…」
「そっか、俺からは二人のことだしなんも言えねえけどさ。幸せになれる道を選ぶんだぞ。」
「ありがとう…後悔しないようにする。」
「そうだな。それが一番だ。」
ニカッと笑いの頭を雑に撫でる。
来るべき一ヶ月、どういう結末になるか私は知らない。でも、後悔しないように今を生きていこう。そう胸に誓う。
見上げた空は元の世界とおなじ青。トランクスさんの瞳と同じ。きっと、大丈夫―。