第13章 異世界生活六ヶ月目
「じゃあ別にいいじゃないですかあ…」
は完全に酔っ払っているため、トランクスの話を聞こうとしない。
「わ、分かりました!」
トランクスはあきらめて自分のベットにを降ろす。
「えへへ、やったあ…トランクスさんのベット…」
そう言ってシーツにスリっと猫のように顔を寄せる。
「トランクスさん…」
名前を呼ばれ、理性を飛ばさないようにと逸らしていた視線をに戻す。
「はい、なんですか?」
「トランクスさん、ごめんなさい…ワガママ言って…でも、わたし…本当に、トランクスさんのことが…」
「…?さん?」
しかし、最後まで言いきらないうちに眠りに落ちてしまった。
「も、もう耐えきれない…!」
トランクスは片手で赤く染まる頬を隠すようにして呟く。
酔っ払ったさんはずるい…!心臓がもたない…!
そしてトランクスはの最後に続くはずだった言葉を想像する。
(さんがオレのことを…好き…?)
今までは淡い期待程度にさんもオレのことを好きだったら、と考えていたが、今日のの様子を見る限りでは完全に気があるように見える。
無防備な寝顔の少女に目をやる。
「本当に、オレのことを思ってくれているんですか…?」
そう呟き、ベットの端に手をかける。
そっと顔を近づけ、のおでこに唇を寄せる。
「…これくらいは許してください。」
自分でやっておいてこの上ないほど照れるトランクス。
…よし、今日はもう寝よう。もう何も考えないぞ…。
そう言ってトランクスはベットの縁によっかかりながら眠りに落ちるのであった。