第10章 異世界生活三ヶ月目
仮装パーティー当日。
この日はトランクスとは別々に家を出た。
「お!トランクス、こっちだ!」
一人佇むトランクスを見つけ声をかけるシド。
「あれ、は?」
「さんは準備で遅くなるから後から来ますよ」
「なるほどな。
ところでトランクス。お前今日、めちゃくちゃカッコイイぞ…」
シドは驚いた目でトランクスを見る。
「え…いや、そんなことは無いけど…」
トランクスはそんなことは無いと自分では思いながらも、照れた顔をしていた。
「それがそんなことあるんだよなー!」
そう言うとトランクスに耳打ちする。
「後ろの子達、ずっとお前のこと見てるぜ?」
トランクスがシドに言われて振り返ると、その女の子達はキャー!と叫び騒ぎ始めた。
「ヤバいってあの人!」
「あのかっこよさは反則…」
「もう一晩でいいから抱かれたい…」
「な?」
シドはニヤニヤと笑う。
「…っ!もしかしたらオレの事じゃないかもしれないし…」
「いや、どう見たってお前だろ。」
シドはトランクスの謙遜具合にもはや呆れていた。
そこに、がおーい!と手を振ってやってくる。
「お!じゃねえか!」
「お待たせしました!」
の格好は、普段からは想像出来ないものであった。
髪は耳の上で二つにおだんごにしており、後れ毛をクルクルと出して垢抜けた感じになっている。
服はというと、赤に近いオレンジ色の華やかな模様が描かれたチャイナ服。丈は長めだが、スリットが大胆に腿あたりまで入っいるた
め、歩く度に白い肌がチラチラと見える。
その姿に、トランクスは言わずもがな、シドまでも見とれてしまった。
「な、なんというか今日はその…い、いいんじゃねえか?」
シドは思わず見とれてしまったが急いでにコメントする。
「ほ、ほんとですか…?私は着ぐるみとかで良かったんですがブルマさんがどうしてもって言うので…」
「へえ…トランクスの母さん、ファインプレーだな!」
そう言ってトランクスの方を見ながら言うシド。
急に話を振られたトランクスはなんと言っていいか分からず
「えっ…あ、はい、そうですね…」
と曖昧な返事をする。
似合ってる、と言ってやればも喜ぶのだろうがトランクスにそこまでのスキルはない。