第9章 異世界生活二ヶ月目
「そうですね。オレもそう思います。」
トランクスが切にそう願っているのを感じたは、本当にトランクスさんは優しいなあ、とホッコリした。
ふと前を見ると機械類が並べられた店を見つけた。
「あっ、ブルマさんが欲しいの、あそこに売ってそうですよ!行ってみましょう!」
そう言うやいなや、は駆ける。
トランクスは微笑ましそうに、はしゃいでいるを見つめながらそのあとに続いた。
――。
「とりあえず、これが最後ですね」
ブルマから頼まれた品を全て書い終えた二人は、その荷物をホイポイカプセルにして閉まった。
「そうですね…後はまだ時間もありますし、さんの見たいところを見ましょう!」
「えっいいんですか!?」
「ええ。今日は母さんの買い出しを手伝ってくれてありがとうございます。そのお礼だと思って、好きなものを沢山買ってください。」
は実は久しぶりのショッピングにウキウキしていた。見たい店もあったが、今はブルマのおつかい中であるし抑えていたのだった。
「さすがに沢山は申し訳ないですが、お言葉に甘えちゃいますね!」
その後、は見たい店をあらかた見て回った。
「満足です!トランクスさん、ありがとうございます!」
「いえ、ならよかったです!」
「あの、すみませんが、私御手洗に行ってきます。」
「分かりました。じゃあオレはここで待ってますね。」
「はい!すぐ戻ってきます!」
そう言って走っていくの後ろ姿を見守る。
なんだか後ろ姿ばかり見てる気がする。
(いつか隣を堂々と歩ける日が来るんだろうか…)
トランクスは、いつの日か隣を歩くのが自然となることを夢見ての帰りを待っていた。
しかし―。
「遅い…」
トランクスが腕時計を確認しながら呟く。
かれこれ30分近く経つだろうか。は帰ってこない。
トイレが混んでいる可能性も考えたが、もう夕暮れ時も近く客足は段々と少なくなっていたためその考えはすぐ排除した。
トランクスは妙な胸騒ぎがして、の気を探る。
こうしての気を探るのは初めてであったが、自信はあった。
の気は一般人と同じで大変小さいが、不思議な気を纏っているため分かりやすかった。
「こっちか…!」