• テキストサイズ

青く染まる

第1章 導かれて


一言発してしまえば、聞きたいことは矢継ぎ早に出てきた。

「ここはどこですか?私は一体…?
絶滅したはずの恐竜もいるし、空も飛んでるし、ここは夢の中なんですか?
もう、どうしたらいいのか…」

もう嫌だ、帰りたい…
今まで我慢していた涙が溢れ出ての白い頬を伝う。

「えっと、とりあえずこれでも飲んで落ち着いてください。」
少年は困ったような顔で水を差し出し、を落ち着かせようとした。

は泣きながらも素直に受け取り、一口それを頂いた。



「ふぅ…」

暫く泣いたあと、は冷静になったようでゆっくりと同じ質問をした。

「その…ここはどこですか?私、さっきまで学校に行こうとしていたのに…」

少年は、何を言っているのか分からない様子だったが、不安にさせまいと至極丁寧に答えてくれた。

「えっと、ここは俺の家、カプセルコーポレーションです。恐竜に襲われ気を失った貴方をとりあえず安静に、と思ってひとまずここへ運びました。」

は、それでも状況が飲み込めずにいた。
するとその時、シュンっとドアが開き一人の女性が入ってきた。


「トランクスー?どう、あの女の子の様子は?」

気の強そうな、それでいて優しい眼差しをした女性。

「あら、無事目が覚めたみたいね!もう、びっくりしたんだから。トランクスから聞いたけど、あんな街から外れた危険なところで何してたのよ?」

は突如現れた女性に驚きつつも、助けてくれた人たちなのだから悪い人たちではないはず、ともう警戒心を解いていた。

「あ、えっと…その、私もよく分からなくて…その、気付いたらあそこにいて…自分でも何が何だか…」

少年と瞳と同じ髪の色の女性は、首を傾げる。
「あら、どういうことかしら…?」

は自分でもよく分からなかったが、とりあえずここへ来てしまった経緯を覚えている限り話した。


「そう…まとめると、貴方はここではない別の世界から来たってことなのかしら?」

「はい、多分…」

自身も、信じたくはなかったがそれしか思いつかなかし、説明できるのもそれくらいしかなかった。

「なるほど…とりあえず理解したわ。」

「えっ!?」
すぐに話を信じた女性には驚いた。
/ 71ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp