第7章 希望の色
それから二人は無事に買い物を済ませ、空にオレンジ色が消える頃に帰宅した。
「ただいま帰りました!」
「おかえりなさい。随分と時間がかかったわね!」
ブルマはリビングでコーヒーを飲んでいた。
「必要なものは揃ったかしら?」
「はい!それとお金までありがとうございます…いつかちゃんとお返ししますね」
「いいのよ、そんなの!こんな世界とはいえ、うちはカプセルコーポレーションよ?お金にはそうそう困らないわ。」
ブルマは本当に気にしてないといった様子で、自慢する風でもなくそう言った。
「さあ、待ちくたびれてお腹すいちゃった。夕飯にしましょ!ちゃん、手伝ってくれるかしら?」
「もちろんです!」
――。
それから3人は夕飯を食べ、少しおしゃべりをした後はそれぞれ自室に戻った。
今日でトランクスさんとはだいぶ近づけた…気がする。
荒野で話をしたあと、トランクスとは街の大通りまで服や生活用品を買い揃えに向かった。
は冷静になり、思わず抱きしめてしまったことをとても恥ずかしく思っていた。
ちらりと少し離れたところで商品を見ている見ているトランクスを見ると、トランクスは涼しい顔で
「これなんかどうですか?」
なんて聞いてくる。
(トランクスさんはあまり気にしてないのかな…)
は少し寂しくなったが
「それ、とても可愛いです。それにします」
なんて普通のふりをして返事をした。
昼食はこの世界には少々似つかないレトロな雰囲気でオシャレなカフェで食べた。
「わあ…!ステキなところですね!」
は先程までの恥ずかしい気持ちはどこへやら、すっかりカフェの雰囲気に浸っていた。
「オレも初めて来ましたが、とてもいい雰囲気ですね」
辺りを見渡しながら言うトランクスの薄紫色の髪がサラリと揺れた。
「…トランクスさんの髪の色って不思議ですね」
トランクスはそうですか?と髪を一束持ち上げて光に透かす。
キラキラと太陽光が髪に入り込み、より一層色を惹きたてた。
「母さんも青だし普通だと思っていたのですが…」
「紫って、私の世界の古典の中では高貴な色とされてたんです。貴重な色だって。だからその髪の色はトランクスさんだけの特別な色ですね」