第6章 心の隙間
さんには言わなかったが…あれは一体なんだったんだろう。
確かに見た、そして声までも聞いた。まさかさんが関係しているのか…?いや、そんなまさか…
それにしても不思議な方だ。
オレの心の痛みに気付き、さらには抱きしめて慰めてくれた。
トランクスは心がほんわかと暖かくなるのを感じた。
まだ出会って間もないが、心の隙間にはまるような存在。
ああ、さんに出会えて良かった…心の底からそう思う。
はトランクスにじっと見つめられ、戸惑う。
「あ、あの、トランクスさん…?」
恐る恐る声をかけると、トランクスは無意識に見つめていたようで慌てて、すみません!と赤くしながら謝り、照れた笑顔で続けて言った。
「話、聞いてもらえて良かったです。さあ、買い物しに街まで行きますか。」
「…!はい!」
エアカーに乗り込む二人の後ろ姿は、これまでとは違って仲が良さそうに見えた―。