第6章 心の隙間
あの後、すぐにトランクスとは買い物へ出かけることになった。
――。
ポイっとカプセルを投げると、丸いフォルムの可愛らしいエアカーが現れた。
「凄い!」
初めて見たホイポイカプセルに感激しつつも、科学技術の高さに驚いていた。
「これがあればどんな大荷物も楽に運べますね!」
「はは、そうですね。」
トランクスは素直に驚くの反応に微笑みながら返事をした。
二人はエアカーに乗り込み、行き先を確認した。
「大抵のものはこの通りで買えると思います。」
トランクスは地図を見せながら説明した。
「では、出発しますよ。」
「はい!お願いします!」
―ビュンッ!
は空飛ぶ車に感嘆の声を上げた。
「わあ…!すごい、本当に空を飛んでる!」
あれ…?でも何か違和感が…
初めて見る外の世界に違和感を感じた。元の世界と異なるから当たり前か、と言い聞かせながらも、なぜか感じる違和感にうーん、と頭を悩ませた。
あ。
「トランクスさん、ひとつ聞いてもいいですか?」
「はい、なんでしょう?」
トランクスはちらりと横目でを見つめるとまた視線を前に戻した。
「えっと、気のせいだったら申し訳ないのですが、この世界って地震とかの大きな被害に遭われたのですか…?」
そうなのだ。上から街を見下ろすと、あちこちに破壊された建物や、ひびが割れ起伏している道路などが目に入る。
トランクスはああ…とこの少女が言いたいことに気付いた。
「場所を変えましょうか。」
そういうとエアカーを少し走らせ、とある荒野の上で止めた。
ポツリと話し始めたトランクスの声はとても静かだった。
「この世界では、つい最近まで人造人間に襲われていたんです。」
人造人間のこと、過去に行って起こったこと、3年後にはセルが現れること、などが想像も出来ないような事を話してくれた。
「そんなことが…」
「ええ…過去で修行をしたオレはやっとの事で人造人間を倒したのですが、奴らにつけられた街の傷跡は未だに癒えません。」
トランクスの横顔は苦しそうで、は嫌なことを思い出させてしまったと思い、急いで謝った。
「す、すみません、そんな話をさせてしまって…」
「いえ、そんなことないですよ。」