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【R18ヒプマイ】だからと言ってこれはない

第1章 締め切り前の原稿に墨汁こぼせ!



「さっきはありがと
ちょっとムカつくことがあってね
先輩の家でつい飲み過ぎちゃったんだ」


「ムカつくこと…?あっ、わかった!
上司にすっごく怒られたとか?」

ピコーン!って自分で仕草する
乱数は噂通り、いやそれ以上の可愛さだ。
男であることが勿体なく感じる。

だけど残念。その予想は外れだ。

「仕事とかじゃないの
もっとプライベートな話」

「プライベートかぁ、彼氏と喧嘩したとか?
それでそのまま勢いで別れたとか、違う?」

喧嘩…はしてないし私が一方的にブチ切れて
勢い任せに別れたようなもんだけど。
まあ、大まか合ってるわね…。

「そんなとこ
あんな男1度痛い目見ればいいんだ
くそやろー、人をおちょくって!」


って、私なんで元彼の知人に元彼の悪口言ってるのか。
乱数の方は私が幻太郎と付き合ってた
どころが幻太郎に彼女がいた、なんて
知らないだろうしまだセーフなんだろうけど。

なんかちょっと罪悪感。

「そう言えばどうしてあなたみたいな人が
シンジュクに来てるの?」

「僕?
知り合いの家からちょっと飛び出して行った
猫の捜索を頼まれちゃってね
いつもなら一郎…
そーいうのを仕事にしてる友達に
全部お願いするんだけど…
たまには暇つぶしにちょうどいいかなぁって
僕も手伝ってるの」

ふぅん。
ほっといても直ぐに帰ってくるだろうとは思うけど
飼い主さんも心配性だなぁ。

「見つかるといいね」

「うん
見つけたら安全なところに送り届けて保護しないと」

「あー、野良猫に襲われたら危険だもんね」

「…うーん」

ふと、乱数がなにやらこちらをじっと見つめて
首を捻ってることに気付く。

「なに?」

と、問えばずいっと下から顔を近付けられた。
うっわ、目でか。睫毛なが。
肌しっろ!

「オネーさん
前に僕とどこかで会ったことある?」

「ないです」

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